この記事は、学校という場所に疑問をもつ人のために書かれたものです。
あなたが見つけたその小さな疑問は、自身の自立した学びを継続させていくためのエンジンになるはずです。

教育には、建前と本音があります。
その本音に気付き始めた人は、1つの義務教育の問題から自分が生きる上での学びになり、価値へと変わるでしょう。
以下、小中高生向け、大人向け、男性、女性向けというカテゴリは、ありません。

『そうだ!分かる人には、分かる!』という思いで綴ります。

では、本題へ。

 

 

義務教育問題その9

『学問は単独では成り立たないにも関わらず、学校の教科では単独で成り立つ理由。』

 

成り立つはずもないものが、なぜか義務教育内の学校では成り立つ。

学校では、よくあることです。
私は、教師になっていくつものその事実を目にしてきました。

 

さて、平成29年3月に新学習指導要領が告示されました。

新たな実践というよりも、これまでの良いと言われている実践知を改めて、言語化し価値付けたものだと解釈しています。
新しいこともありますが、躍起になってやるのではなく、繋がりのなかで捉えることが大切だと思っています。

すでに、データになると膨大な量のため、私は3つのポイントをもとに解読しています。
実践知として落としていく時には、できるだけシンプルなワードにしていきたいのです。

①生活、総合的な学習(地域との関わり)を中心として、担当学年の教科を読み取る。
②評価のポイント
③各教科の見方、考え方を把握しておく
この学習指導要領は、目指す人間性や力、それを支える技能、知識、そしてどのように学ぶかの方法。
この3つのtriangleを頭にいれて、指導する必要があります。

一方で、私たち教師は、この『教科』という特性に縛られている面が大きくあるということにも気が付きました。

もちろん、この学習指導要領を作成している方々も、この『教科』の壁に必ず打つかっているはずです。
それが、細部で読み取れるからです。

ここに私は、義務教育の大きな問題が潜んでいるとも思っています。

 

この『教科制』とは、子供も教師の思考もばらばらにしていきます。

その教科の特性を子どもに理解させ、技能を身に付けさせても、何の意味もありません。

教科における単元を通して、力を付けるためには、それが必要とされる場面や状況が必須です。
だから、その単元を通して、その教科の力を付ける必然性が出てくるのです。

必然性がないのに、いくらその時間を確保しても、焼け石に水です。

例えば、理科「姿を変える水」の学習で、「個体」「液体」「気体」と水が姿を変えて存在することの概念を習得するためには、
社会や総合などで、そこへの疑問をもたせたり、関連させたりして、繋がりのなかで学習を捉えていくことです。

小学校では、まだそれが可能ですが、中学校になると、教科担当制に分かれるため繋がりのなかで学習を捉えることができなくなります。

だからこそ、初等教育では、子どもが教科の特性を活かして、自分の生活や考え、疑問から、
学習をスタートさせたり、関連のなかで捉えられる総合的な思考を身に付けていく必要があるのです。

つまり、教科を子どもがどう捉えるか、どのような見方で学習するかということです。

 

もう1つ、『教科制』に付け加えておくべきことがあります。

それは、教科は、単独では成り立たないということです。
しかし、義務教育内では、単独で成り立たせるために時数と評価が確保されているのです。

成り立つはずもないものが、なぜか義務教育内の学校では成り立つ。

その状況そのものが、おかしいのです。

 

 

例えば、国語科で、資料などを活用して分かりやすい説明の仕方を身に付ける時に、
何を書くか、何を題材にするかということがとても重要になります。

その時期に、同時に行っている社会、理科、算数、総合などの単元と合わせて、
児童がこれについて伝えたいという、子どもの能動的な発想が、そこで身に付ける力に繋がります。

『教科制』にとらわれすぎず、『横断型』と無理強いして結びつけるのでもなく、
どの教科でも、繋がりあっていることを、どの教師も、どの児童生徒も、その価値で学習を捉えていくことです。

そんなことは、当たり前ではないかと思われる方もおられるでしょう。

しかし、現場は実態は、評価や時数というものに追われることになりますので、意外と繋がりのなかで学習ととらえていくという
発想が根付いていないことも確かなのです。

先日、義務教育問題その8『勉強のコツ!勉強しなさいと言ったり、言われたりする理由。』
で教科学習が、〇✖に片寄っていることを踏まえて、勉強はコツを掴めばできるといいましたが、学問に近道はありません。

学ぶという事は、その過程が力になるので、1つ1つ確実に歩みを進めていくものです。
勉強と学習には、大きな違いがあるのです。

人は、一生学ぶ生き物であり、そうであるからこそ
学ぶという事の価値を、改めて見直し、初等教育では習得させたいものです。

 

今日のポイントの整理!

 

この『教科制』とは、子供も教師の思考もばらばらにしていきます。


☆教科は、単独では成り立たないにも関わらず、
義務教育内では、単独で成り立たせるために時数と評価が確保されている。

教科を子どもがどう捉えるか、どのような見方で学習するか総合的な思考(繋がりの思考)を育むこと。

現在の学校は『教科』という特性に縛られている面が大きくある。