発達障害、自閉症と診断された児童生徒は、
精神科医によって、薬が処方される場合があります。

私は、これまで義務教育現場で、薬を処方される前とその後の児童生徒の変容を
この目で見てきました。

また、下記の4つの記事で「発達障害」という概念とそのリアルな現状について述べました。

発達障害の初診待ち最長10カ月!文科省へ勧告『この数値は異常であり発達障害と診断される理由』

発達障害をロボットで支援し自己肯定感高める実験の危険性。

教師の意識改革!どのようにして発達障害を教育現場に普及させたのか

義務教育制度で「発達障害」という概念を作る本当の理由

 

本記事では、4つの記事を踏まえて、
以下、2017年2月の3つの新聞記事を参照しながら、今後の教育環境について考察します。


http://薬物容疑の医師再雇用 「代わりいない」苦渋の選択 北九州の療育センター 警視庁が書類送検

北九州市と同市福祉事業団は2日、市立総合療育センターの30代男性精神科医が、東京都内で危険ドラッグを所持したとして医薬品医療機器法違反の疑いで、警視庁から東京地検に書類送検されたと発表した。医師は1月30日に依願退職したが、センターを運営する同事業団は「代わりの医師がいない」として同31日付で臨時職員に再雇用。3月末まで診察を続ける。

同事業団によると、医師は昨年12月10日、東京都内で警察官の職務質問を受けた際、危険ドラッグの「ラッシュ」を所持していたことが発覚。1月18日付で書類送検された。尿検査は陰性で同事業団に「知人にもらった。自分で使うつもりだった」と話したという。

医師は2015年4月から勤務し、発達障害やうつ病の中学、高校生の外来患者など約450人を担当。センターの精神科医は1人だけで、思春期以降の子どもを診る精神科医は全国的にも不足しており、同事業団は臨時雇用の間に代わりの医師や患者の引き継ぎ先を探す。罰金刑以上が確定すれば厚生労働省の「医道審議会」で医師免許停止など行政処分の対象になるが、現時点で診察に問題はないという。

同事業団は「精神科は医師への依存性が高く、急にいなくなれば、患者が自殺や自傷行為を起こす可能性もある。苦渋の選択だ」と説明。発達障害の子どもがいる福岡市の女性(52)は「医師として正しい判断ができるのか疑問。診てもらいたくないと思う親も多いのでは」と話した。

=2017/02/03付 西日本新聞朝刊=


 

 

 

>発達障害の子どもがいる福岡市の女性(52)は「医師として正しい判断ができるのか疑問

 

とありますが、そもそも、「正しい医師の判断」というものはありません。
その時だけで、子どもを判断することは至難の技です。

それにも関わらず、診断名をつけ、薬を処方することができるのですから、無理があります。

診てほしい、診てほしくないと考える以前に、診てもらう必要性などありません。
診てもらったからと言って、その子が伸びていける環境が今、日本に無い状態なので、
実質、診断自体が無意味なものになっています。

どんな「特徴」、「素質」、「能力」をもっていようとも、
それに、適応した環境に身を置かなくては、それらが発揮することはありません。

言い換えれば、それは時代や場所によって異なり、
現在の日本の義務教育の「価値基準」から外れているので、それを「特別」という枠にして
能力を発揮させないようにしていると言っても過言ではないのです。

教育観や価値観が変われば、教育環境は自ずと変わります。
その時、その場所に居たから適応できたという「運」任せではなく、確実に、
未来に、彼らの能力や素質、特徴が活かされる状況になくてはならないのです。

それが、真の意味での「教育の平等」ではないでしょうか。

例えば、現在の学校では、UD化(ユニバーサルデザインの学習環境)が進められています。
発達障害と診断された児童生徒がいても、分かりやく配置された環境は、誰にとっても理解が図りやすい環境になるのです。

しかし、一向に変わらないものは「義務教育システム」です。
指導要領の改訂は、表面上の変化です。
私が、ここで述べているのは、もっと根本的な変化のことです。

 

・一定時間、子どもを教室で、机の前に座らせて、知識を伝達すること。
(アクティブラーニングなどは、表面上が変わっているように見・え・る・だ・けであり、
根本的な学習への影響は変わりません。)

・時間で拘束。

・評価規準

・みんな一緒の法則。

 

このような特徴のある環境に、発達障害と診断された子どもたちの居場所は、
なかなか見つかりません。

その場でじっと、忍耐強くして居られることが、それをクリアするための一つとなるのです。

彼らは、度々、その環境に居続けるために、「医師から処方された薬」を服用します。

周囲からすれば、「静かに、授業を受けられる様になった。」
「なんて、進歩なんだ。本当に、よかった。」という声が挙がります。

しかし、私は、そこに大きな疑問と憤りを感じています。

なぜなら、その子の目に力がなく、ぼうっとしているような、
以前まで見られたハツラツとした表情が日に日に、消えていくからです。

 

安全に生活できることに勝るものはありませんが、
目の輝き=生命力を失ってでも、そこに居させることの違和感。

このような薬を服用する児童生徒は増えてきています。

それが、教師のスタンダードになっていることもまた事実です。

普通学級でもない、特別支援学級でもない、特別教室でもない場所に、
彼らの居場所は必ずあると私は思います。

 

環境が変われば、彼らの居場所が見つかり、自らの命をそのまま発揮できることになります。

「普通」「特別」ということで括られているものも、バカらしくなるでしょう。

皆、「1人1人違う」ことが当たり前なのですから、
その違いに適応しながら、皆生きていて、教育手段も変わっていかなくてはならないのです。

天才的な能力を秘めた児童生徒の、生命力と知性、感性を奪っていることは、
未来への可能性を閉ざしていることと同じことです。

 

その子たちの未来の環境の向かう先が、以下のことで終始されるならば、
教育の未来はないと私は、ここにはっきりと述べておきます。

①入院や入所を希望する重度障害児・者が増えていることに対応し、ベッド数を現在の100床から165床に増やす。

②薬物療法

③自閉症に関する研究が更に進められていけば、有効な薬なども開発

 

それ以外に、本来の自分らしい生命力が発揮できる環境を整えていく事。

つまり、義務教育システムの中で彼らが生きにくいのであれば、
このシステムとは異なるシステムを提案し、現実にしていくことです。

 


【以下参照】

http://障害児者医療の中核、総合療育センター建て替え 病床65増、婦人科新設、来年11月オープン [福岡県]

障害児や障害者の医療・教育などの中核施設「北九州市立総合療育センター」(北九州市小倉南区春ケ丘)建て替え工事の起工式が7日、現地であった。入院や入所を希望する重度障害児・者が増えていることに対応し、ベッド数を現在の100床から165床に増やす。外来診療科目は婦人科を新設し13科目とし、機能を強化する。月内に本格着工し、2018年11月にオープンする予定。

近くにある現在のセンターは1978年に開所し、2~4階建ての3棟からなる。肢体の不自由な子や発達障害に対応する診察、リハビリ施設、在宅介護が難しい障害児・者が入所できる病床などがある。雨漏りなど老朽化が進み、施設も手狭になっていることから建て替えを決めた。総事業費は約100億円。

新たなセンターは4階建てで、延べ床面積は約1・5倍の約1万8400平方メートル。プライバシーへの配慮から105床は個室とし、診療室は9室から21室に増やす。建て替え後は、昨年4月に新築した西部分所(八幡西区若葉)と合わせ、外来で160人増の1日400人、リハビリで95人増の280人の利用を見込む。

起工式には市関係者など約100人が出席。北橋健治市長は「皆さまに安全・安心に利用できる施設となるよう努める」と述べた。

=2017/02/15付 西日本新聞朝刊=


http://自閉症児の治療にはどんなことが行われている?

2017.2.12イクシル

自閉症は発達障害の一つで、他の子どもや大人と上手にコミュニケーションをとることができない、意思を言葉で伝えることができないなどの行動が見られます。3歳頃までに社会性・コミュニケーション能力・こだわりといった3つの自閉症の特徴的な症状が見られた場合、自閉症であると診断されます。ここでは、自閉症の治療について解説します。

自閉症の治療

自閉症を治癒する薬や手術など、有効な治療法はまだ見つかっていません。しかし、療育(治療教育)や環境を整えることによって症状を緩和することは可能となっており、本人や家族の負担を軽減することができます。世界的に行われている自閉症の治療方法として、応用行動分析(ABA:Applied Behavior Analysis)、米ノースカロライナ州で実施されている、自閉症等コミュニケーションに障害のある子ども達やその家族への包括的対象プログラム(TEACCH:Treatment and Education of Autistic and Comunication handicaped Children) 、言語聴覚療法、作業療法、ソーシャルスキルトレーニングなどが挙げられます。特に応用化学分析は化学的に特に効果的であると証明されたため、世界中から注目を集めています。

自閉症の療育では、子どもが自分から話せるようにする、言葉・行動を絵などの視覚的手段を使って理解しやすくする、コミュニケーションをとりやすくする練習をしていきます。漢方薬などの薬物療法が行われることもありますが、主要な治療法というわけではなく、療育しやすい状態にすることを目的に用いられているようです。

自閉症は睡眠障害や精神病様症状などを併発するため、それらに対する治療が必要となることもあります。睡眠障害については、日中できるだけたくさん体を動かして、夜すぐ入眠できるような工夫が必要です。それでも改善されない場合は、薬物治療が行われます。学校や職場でストレスを受け精神病様症状が見られる場合は、抗精神病薬などが処方されます。また、自閉症患者の約20~30%は成人するまでにてんかんの発作が起こることがあり、発作を繰り返すようであれば、てんかんの治療も必要となります。

まとめ
今後、自閉症に関する研究が更に進められていけば、有効な薬なども開発されていくかもしれません。有効な治療法が見つかることを願うのと同時に、自閉症が少しでも多くの方に理解され、自閉症の子どもたちが生き生きと暮らしていけるような社会を作っていきたいものですね。