発達障害をロボットで支援 世話させ自己肯定感高める
2015/3/24福島新聞
『自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害が疑われる児童にロボットの世話をさせて、コミュニケーション力や学習意欲の向上につなげようという実験が4月から始まる。名古屋大や名古屋工業大、中京大などのチームが24日、発表した。発達障害とはっきり診断できない児童はしかられ、自尊心を失うと学習意欲が低下したり、暴力的になったりする「2次障害」に発展するという。チームは「ロボットに教える行為が児童の自己肯定感を高め2次障害を防げるのでは」と期待している。実験には、発達障害児の学習・交流施設「ひかりキッズ」(岐阜市)を運営する岐阜創発研究会が協力する。』

 

この新聞記事にある「発達障害が疑われる児童にロボットの世話をさせて、コミュニケーション力、学習意欲の向上につなげる」実験が始まり、1年が経ちましたがどのような経過になっているのか私は、今着目してます。

 

この記事、実験と記されてあるものには「生命尊重」「教育改革」「発達障害」への義務教育制度の根本的な教育への価値観が反映されています。

結論から言うと、子どもにロボットの世話をさせるのではなく、ロボットに子どもの世話をさせ、後に教育を施していくようになる危険性を秘めているということです。
子どもの生命を尊重せず、生物としての倫理観に反していると私は考えます。

現在の教育改革で進められている「人工知能」「ロボットが人を教育する時代」への橋渡しとなるような、危険な実験であり、それは、今後、発達障害を疑われている子から、全体へ必ず普及していきます。

その理由は、IQを追い求めてきた義務教育から「深い学び」で人工知能の学習に加担するための学習指導要領改訂。 で記しています。

嘘のような現実ですが、教育者、親、子どもは今ある状況をよく考え、行動してほしいと思います。

それと併せて、プログラミング教育が盛んに言われていますが、それも「ロボットに子どもを教育させる」ことに、繋がっています。そこに繋がる素地を作っているのです。
「教育現場の環境整備」プログラミング教育とデジタル教科書

このプログラミング教育は、MITライフロングキンダーガーデンの研究チームが開発した「スクラッチ」と呼ばれるものから始まっています。プログラミング言語を理解し、それをパズルのように画面上に置いていくことで、論理的思考を育むというものです。
スクラッチ:http://techacademy.jp/magazine/792

 

また、「発達障害と疑われる児童」に関して、義務教育現場では、その概念が普及し、早期発見が良しとされている現状を踏まえると、さらに、以下のような意味を含んでいることにも気付きます。

『 他の子と違うと疑われる子どもを教室から廃除し、
人と関わることをさせず、その代わりにロボットを提供する。』

 

 

「他と違う」ことについて、私は子ども一人一人、違って当たり前であるのに、なぜ、わざわざ「特別な支援が必要な子」「違う」という概念を作っているのか疑問に思いました。この「発達障害」の概念と現場の実態について、現段階の私の考えを以下記しましたので、ご参照ください。

義務教育制度で「発達障害」という概念を作る理由。

発達障害と教師の意識改革。

 

 

では、視点を変えて、私がこの記事を書くとするならば、

『現在、発達障害に疑われている子どもは、義務教育現場において、早期発見され医療機関、その他の関連機関と連係が図られます。

カウンセラーや支援員を付けて補いますが、各市町村によって予算が限られています。親は、他の子と違う我が子をどのように教育すればよいのか分からず、孤立化しています。

そこで、最新技術であるAI人工知能にディープラーニングさせる目的で、ロボットと子どもを関わらせる実験が始まりました。
関わりを人からロボットにすることで、コミュニケーションが円滑に図れ、効果が期待できそうです。

今後の、教育改革に向けて、ICT教育の整備が進められる前段階として、最新の教育環境に沿い、発達障害が疑われる児童も教室で授業を受けられる様になることをねらいとしています。』

どうでしょうか。随分と印象が変わります。

同じ「ロボット」「人」「教育」という言葉を用いても、どちらの視点で書くかによって、伝わり方が変わります。これもまた事実なのです。

つまり、
「子どもにロボットを世話させ、教育させよう。」
と謳われるキャッチコピーは、
「ロボットに子どもを世話させ、教育させよう。」
と同じ教育活動なのです。

 

そんなことを、皆さんは教育に求めるでしょうか。

正しいとされていることは、本当に正しいことなのでしょうか。

その基準は、いつも生命の普遍的価値と、本当に私たちが思っていることとは、真逆なことが多すぎます。

自分自身でよく見て、よく感じて、よく考える前に、このような言葉をメディアや教育において、人々に先に、思わせておく手法は、義務教育制度独特の指導方法なのです。

 

 

 

 

 

参照

教育改革のキーワードは「人工知能」と「深い学び」なぜ教育現場にタブレット・電子黒板を普及させる必要があったのか。

ICT(情報通信技術)やIoTを活用した教育環境モデルを構築。その真の目的とは何か。